2005年10月定例会
「移動勉強会 in 北海道」
【日時】 2005年10月14日〜16日
【訪問地】
10/14:羽田空港〜釧路空港〜風曜日(泊)
(摩周湖、屈斜路湖、硫黄山観光)、地元の方と交流会
10/15:風曜日〜阿寒湖〜糠平湖〜層雲峡〜旭山動物園〜札幌(泊)
交流会(市岡先生、渡辺様)
10/16:札幌市内観光(時計台、大通公園、札幌駅、旧北海道庁庁舎、モエレ沼公園)〜
千歳空港〜羽田空港
一日目(10月14日)
今回の北海道旅行の参加者は、草薙、重岡、白幡、榛葉、富吉、中子、長谷川、松橋、曽根原の9名。このうち、手動車椅子使用者が1名、電動車椅子使用者が4名であった。
08:00
羽田第二ターミナル出発ロビーに集合。福岡から参加の重岡と曽根原は出発ロビー直結の羽田エクセルホテル東急に前泊。曽根原の前泊は、早朝は駅員の車椅子対応が困難であろう、また当日朝にタクシーを利用するよりは割安で便利という判断による。カウンターで車椅子を預け、航空会社の用意した機内用の車椅子に乗り換え、一般の乗客の前に搭乗する。ANA741便、09:15出発。ほぼ満席であった。
10:50
釧路到着、一般の乗客の後に降機。この手順は帰りの便でも同じであった。釧路空港でレンタカーを2台借り、目的地の「ピュア・フィールド風曜日」に向けて11:30に出発。
運転は富吉、榛葉のご両人。早速、北海道の雄大な景色が目に飛び込んでくる。運転速度80キロ程度。
13:00
「風曜日」到着。部屋割・休憩後、隣のレストラン「ザ・グレートベア」にて遅めの昼食。予定では、それから希望者はカヌーによるラフティングを体験するはずであったが、悪天候のため断念。休憩や雑談等で思い思いの時間を過ごした後、「風曜日」オーナーの三木さんの案内で周辺の観光コースをリフトバスで回る。出発は1500。まず摩周湖の第一展望台に向かう。スロープがついているので、展望台の湖を一望できるところまで車椅子で行くことができる。まさに霧の摩周湖であった。その後、硫黄岳、屈斜路湖(砂湯・足湯を体験)、曽根原の年代では、子供のころの最大のヒーローであった大鵬記念館のある町を回り、1730に宿に戻る。途中の車窓からの紅葉は三木さんの話では少し遅れ気味ということであったが、我々にとっては十分に納得できる美しさであった。
その後、風曜日の施設を見学し三木さんからの説明を伺って、18:30から食堂にて夕食。食材にもこだわったバラエティー豊かなメニューで一同大満足。
夕食が終わるころ(19:45)から地元の方が何人か集ってきて、交流会が始まった。交流会の後の状況について、三木さんから以下のようなメールをいただきました。「あれから地元のおばちゃん連中が集まり、今後の活動のことで大騒ぎになっております。マップ作製が一段落したあと、どのような方向に向かうのか意見轟々。今後が楽しみです。話をまとめるのには大変ですけど」こちらとしても、意見交換、問題提起など交流の目的は果たすことができたのではないかと思う。
21:00に交流会がお開きになってからは、一度部屋に戻って、フリータイム。遅くまでカラオケに興じていた人も多かった。
二日目(10月15日)
まあまあの天気。06:30希望者は乗馬体験、乗馬をしない人も、そのころには外に出て、隣の神社にお参りしたり、乗馬を見学。少し寒いが気持ちのよい朝であった。
08:00
朝食。おいしかった。荷物をまとめて、09:00風曜日を出発。札幌までのロングドライブの始まり。
10:20
意外な場所に到着。実は、その場所は、曽根原が前日に行きたいと申し上げていた(ここでは「渡辺淳一ゆかりの」とだけ言っておく)阿寒湖であった。摩周湖が自然の中に冷たくひっそりとたたずんでいるという感じなのに対して、阿寒湖は湖面を遊覧船が走り、湖畔には旅館や土産物屋が立ち並び、意外に世俗的な感じがあった。
見ごろには少し早いと思われる紅葉の道を走って、11:30糠平湖に立ち寄る。発電用の人造湖とは思えないほど、自然と調和していた。ここからは松山千春で有名な足寄の町をへて、一部カーナビにも記載されていない道を通って一気に層雲峡へ向かう。途中の大雪山系(?)の山の上の方には雪があった。そういえば、紅葉が終われば、北海道は長い雪の季節である。
13:30
層雲峡に到着。登山軒で昼食(ここの障害者への対応は、さりげなく椅子を外してくれるなど感じが良かった)全員でラーメンを注文。細麺でおいしかった。外に出て、紅葉をバックに記念撮影。この辺りの紅葉は一番の見ごろであったのかもしれない。
14:30に出発して、旭川市内に入り、1540から旭山動物園を急ぎ足で見学した。ここは、バリアフリーということになっているが、スロープの勾配がかなり急なところがあった。
16:20に出発して、旭川から道央自動車道に入り、札幌に向かう。途中、寒冷前線の通過による土砂降りの雨に見舞われるが、18:30に札幌パークホテルに到着したときには、雨はほとんど止んでいた。
荷物を部屋に置いたあと、19:00から近くの札幌アートホテルの和食処で交流会。
札幌からの参加者は、札幌国際大学の市岡先生と絵本作家の渡辺真美さん、娘さんのチーちゃん(4歳)、渡辺さんのお姉様であった。
市岡先生は、重岡が米国にいたころに知り合った方で、大学では、旅行サービス論、観光英語、実用英語を担当されているとのこと。
渡辺さんは、曽根原のネットでの知り合いで、口唇裂で生まれてきた娘さんのチーちゃんのことを絵本に書いた方で、このような場ははじめてとのこと。実際、事前に曽根原にメールで、服装はフォーマルの方がよいのかという問い合わせがあったほどであった。
また、松橋、長谷川の案内で電動車椅子にチーちゃんを乗せたり、自分が乗ってみたことにも感動していた。21:30にお開きになった後、飲み足りない人は、パークホテルの地下へ。結局のところ、ススキノへ繰り出すこともなく、極めて健全な札幌の夜であった。
三日目(10月16日)
天気−晴れ。少し冷え込む。ホテルで同室となった草薙、富吉、曽根原は、0700に起床し、ホテル最上階の「なだ万」で朝食。
他のメンバーも同様であったらしい。
09:00
ロビーに集合し札幌市内の観光に出発。時計台、大通公園、札幌駅、旧北海道庁庁舎などを車窓から眺めながら、札幌市の少し郊外にあるモエレ沼公園に09:40に到着。
この公園は建築家イサム・ノグチの設計によるものであり、中にはガラスのピラミッドなどの建物や彼の業績を知ることのできる部屋などがあった。
これでここは終わりかと思っていたら、とんでもない話が自然発生的に出てきた。これは事前にこの旅を計画したプログラム委員の重岡、中子、富吉の周到な作戦であったのかもしれなかったが、公園の中の小さな人工の山に登ろうというのである。
予定外の行動であったため、電動のバッテリーが不安という人もいたが、手で押すからということであった。山頂に向かう一本道は、それなりの傾斜ではあったが、車椅子を押して登れる程度の坂道であった。山頂に全員が集って記念撮影。風は冷たかったが、日差しが心地よかった。
公園を11:30に出て、予定では空港に向かうはずであったが、屋台のジャガバターやトウモロコシが食べたいということになり、少し回り道をして大通公園に戻り、車の中でアツアツをほおばる。
13:30
新千歳空港に到着。レンタカーを返しに行ったり、少し慌ただしく感じられたが、14:30発羽田行きのANA66便に搭乗。
到着は東京地方で発生した震度4の地震に伴う滑走路点検のため40分遅れの16:30。
別れを惜しむということではなく、勉強会等での身近な再会を期待してのお開きとなった。
参加者の皆様からのメッセージ
- ピユア・フィールド風曜日 三木 亨さん
その後、地元で起こっている出来事を報告します。
メンバーと車椅子観光マップを作製した地元ボランテアとの交流会時、メンバーの方々から多くのアドバイスや忠告を頂きました。
先日のような形で体の不自由な方に直接質問する機会はなく、今回の体験は大変貴重なものとなっております。たかだか人口9000人の小さな町、体の不自由な方が積極的に発言することは皆無なのです。
車椅子観光マップ作製も一応終了し、これからどのような方向に向かって活動するのか思案していた矢先の交流会・・。
もうすでにヒートアップしておりますが、近々開催予定の「ご苦労さん会」にはどのような話が飛び出すか大いに楽しみです。
今後メンバーの皆様には様々な意見や質問を投げかけると思います。地元のおばちゃん・おじちゃん達が一生懸命取り込んでいる活動です。是非皆様の豊富な経験や知識をお貸し下さい。
天候が悪く、カヌー体験が出来なかったのは残念です。きっと素晴らしい体験となったはずです。
いずれまたお越しください。こんどはもっと多くの地元関係者を集めて、交流会をやりましょう。
- 草薙威一郎さん
今回の旅行は4年ぶりの勉強会主催の旅行でした。ですから旅行では勉強会らしく、いくつかのテーマがありました。
テーマその1:風曜日を始めとした北海道のバリアフリー状況を体験する。
こちらには何度かお伺いしていますが、勉強会会員、風曜日・三木さんの10年近くのご努力はたいしたものでした。本当に暖かいおもてなし、ありがとうございました。なお私の感触では、北海道はかなり旅行しやすくなっているし、実際に車いすで旅行している人を、ここかしこで見ました。北海道は土地が広いので、せせこましくしなくて済むという利点もあるのかなと思いました。
テーマその2:現地の人々と交流して勉強会活動と連携する。
弟子屈での「車いすマップ手作り隊」「乗馬体験」「ラフティング」の方、札幌での市岡先生、渡辺さんなどなど。ほかに挙げれば、層雲峡のラーメン屋さん、旭山動物園、モエレ沼公園、ホテルの人、航空会社の人など。地域の人も理解のある人が増えているのかなと感じました。
テーマその3:参加者が旅を通じて、ともに学びつつ、楽しむ。
弟子屈、阿寒、層雲峡、札幌までの途中のドライブ、美しい秋の紅葉でした。また参加者同士で、車中や宿舎などで毎日よく話し合って、お互いの理解を深めていたと思います。道中はかなりの強行軍でしたが、振り返ってみれば見るべき観光地は大体見てきた感じがします。
今回の旅行で私の印象に残ったものは、霧の摩周湖の冷たい風、風曜日のおいしい茹で牡蛎、日曜日朝の中島公園のポカポカ陽気散歩、モエレ沼公園・プレイマウンテンの山登りでした。
最後に旅行計画を進めたプログラム幹事の皆様、室井さん、600キロの道のりを運転してくれた榛葉さん、冨吉さん本当にご苦労様でした。
- 白幡 智子さん
皆様方 いろいろお世話様になりありがとうございました。心配されたお天気も降られることなく、深まりゆく北海道の秋を楽しませていただきました。風曜日さんのおいしいお料理がとても良かったですし、三木さんのおもてなしに、他の車椅子の友人にも安心して宿泊できる、とお奨めしました。 来春・夏にでも又出掛けたい気持ちです。
3日間・運転されたお二人に心から感謝致します。重たい車椅子の出し入れまでしていただきありがとうございました。二重のお疲れになった事と思います。旅行のお礼が大変遅くなりまして申し訳ございませんでした。ありがとうございました。
- 榛葉 千穂さん
「運転手募集!」の冨吉さんからのメールを見て、”天の声”かと思いました。私が行ってもあまりお役に立たないのでは?と思い参加しようかどうしようかずっと躊躇していたのです。
迷っていた私の心が即座に決まりました。実際参加してみてもうそれはそれはめっちゃくっちゃ楽しかった。
参加者のみなさんとはもとより風曜日の三木さんや地元弟子屈の方々、札幌の大学の先生や絵本作家の方との交流。主要な観光地はすべて周り、美味しいお食事をし、紅葉も楽しめて最後にモエレ沼公園という芸術も楽しんだ、まさに旅の「醍醐味」を満喫した旅行でした。
特に屈斜路湖でみんなで「足湯」に浸かってた時の嬉しそうな笑顔とモエレ沼公園のプレイマウンテンにみんなで登ったあの時のすがすがしい顔が忘れられません。みなさんのお役に立てて本当によかったです。そして今度はぜひ松橋さんや白幡さんが運転する車に乗って北海道を旅してみたい!と思いました。
- 重岡 利栄子さん
果てしない大地の色づきに。霧の摩周湖に物思いに深ける。
心のこもった、もてなしの料理に感激! 乗馬体験に驚き、感動を覚えた。
移動勉強会IN 北海道も成功!!事故なく帰宅。
これも参加者、関係者、見守ってくださった皆さんのお陰です。感謝します。
- 冨吉 貴浩さん
北海道の紅葉は黄葉でした。どこまでも続く緑の絨毯。そんな北海道のイメージを一転するほどの黄葉。運転中、何度も目を奪われました。
旅行は点ではなく、線でもなく、面である。いつだったか、草薙さんにそんな話をうかがいました。1日目の静かな夜、風曜日にお集まりいただいた、三木さんはじめ同じ町内で活動されている方のお話をうかがっているとそんなことを思い出しました。
また、三木さんの「様々なところで線引きをしてきた」という話はずっと胸に残っています。
肩肘張らず、旅行という「楽しみ」の中で様々な方とふれあう。お互いに得るものは倍増するような気がします。今回も様々な方にお会いすることができました。旅行というのは、その出会いをより深くしてくれる手段であるなぁ、とつくづく思いました。
手配を一手に引き受けてくださった室井さん、報告をパワフルにまとめていただいた曽根原さんに改めて感謝です。そしてご参加いただいた皆さんすべてにありがとうございました。牡蠣、じゃがいも、おいしかったですね。
- 中子 富貴子さん
いちおうプログラム委員ですが、私自身が勉強になることばかりの旅でした。北海道では本州とは違う紅葉の色を見ました。空気の美しさも、大地の大きさもそして人の懐の深い温かさにも触れることができました。
最も印象に残っているのは「風曜日」で地元の人たちとお話をしたことと、札幌のイサム・ノグチ設計のモエレ沼公園です。どちらも北海道らしさを感じました。
そしてこの旅が楽しかった最大の理由は参加者のみなさんが始終笑顔でお互い仲良くしてくださったことだと思います。みなさんありがとうございました。
- 長谷川 玲子さん
勉強会に入会して間もない私は、知らない人も多く、どんな人たちとご一緒するのだろうと期待半分不安半分でした。レンタカーの使えない私たちにとって、北海道は遠い遠いところです。絶好の機会で、しかも未だ行った事のない紅葉シーズンです。私は、即決で行くことにしました。
初日の釧路空港ぐらいで私の不安は、すっかり消えていて、久しぶりにお腹を抱えて笑った3日間でした。三木さんに案内していただいたところは、大体今年の冬に回ったところでした。季節によってこんなにも違うものかと改めて思い、特に屈斜路湖の足湯は冬手で触った時にはもっと暖かく感じたような記憶でしたが、今回はぬるく感じたのでびっくりして、それでも後でポカポカと感じたのでもっとびっくりしました。モエレ沼公園の山登りは、思わず行きたいと車椅子を捨てて駆け出してしまいましたが、途中で息切れして、もう止めようと思いながらも登りきった時の風の心地良さと360度の眺めは最高した。
旅行中、1台30Kg前後もある車椅子を何度も積み降ろしして下さった方々、そして最初から最後まで運転して下さった2名の方々、本当にありがとうございました。とてもとても楽しく、色々な人と出会え、話しが出来、本当に有意義な3日間でした。皆様、ありがとうございました。
- 松橋 勇人さん
一緒に参加した勉強会の皆さん、風曜日の三木さんはじめ多くの皆さんありがとうございました。今回参加の大きな切っ掛けは、話に聞いていた”気になる「風曜日」”に行ける事でした。今までも脱サラして障害者も利用できるペンションを始めたと云う所に行った事があります。多くは思いだけが先走り、時には恩着せがましいとさえ感じる所もあったのですが、風曜日は拘りがありながらも”万人が使い易いと思えるものはあり得ない”と、適度な割り切りもあり、うまく調和したホテルだなあーと感じました。また機会があればお邪魔したい所です。
他にも文字通りの”霧の摩周湖”快晴の”モエレ沼公園”等々。手動装置付きのレンタカーでもあれば自分も運転できたのにと思いながらも、富吉さん、榛葉さん長距離ドライブお疲れ様でした。他にもいろんな人に出会い、すてきな所へ行く事が出来ました。天気予報にも良い具合に裏切られ、天気にも恵まれました。みなさん、ありがとうございました。
- 曽根原 純さん
頸椎の手術後一年半、電動車椅子でのはじめての長旅でしたが、皆さんの手を借りながら無事に旅を終えることができました。こちらもいろいろな面で回復してきているということを実感できた旅でした。つかまり歩きはできるという私なりの裏付けはあって参加しましたが、前泊の羽田のホテルは一応全館バリアフリー仕様ということでしたが、その中でも通常のシングルルームで完全な一人での宿泊でしたし、旅を終えた後の身体的・精神的な疲れも少なかったように思います。皆様、ありがとうございました。
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