タイトル もっと優しい旅への勉強会
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2001年12月 定例会の報告
テーマ:「旅を創る基礎知識」
JATA「バリアフリー旅行ハンドブック」執筆に携わって

12月の勉強会はフリーライター井上理江さんに「バリアフリー旅行ハンドブック」編集に携わって。というテーマでお話をして頂きました。
「バリアフリー旅行ハンドブック」は(財)日本旅行業協会(JATA)が障害のある人、高齢の人によりよい旅に出てもらう為の基礎知識をまとめた本です。また自己紹介の所でも触れられいますが井上理江さんは当会設立当時の副代表でもありました。
例会は12月20日(火)19時よりJATA会議室にて出席者は26人でした。
●講師:井上理江氏(フリーライター)
●日時:12月20日(木) 19:00〜21:00


井上理江さんのお話

私はフリーのライターで、雑誌「abロード」「旅名人」など旅行関係の物を多く手がけています。11年ほど前某旅行業界紙に勤務していた頃「障害のある人との旅行を考える会を作る」という誘いがあり、自分がたまたま当時けがをして3ヶ月間車いすと松葉杖の生活を送ったこともあって、「もっと優しい旅への勉強会」設立当時のメンバーになりました。(当時は副代表)7年前に独立して以降もバリアフリー旅行に関する取材はしていましたが、最近はごぶさたしていました。

2001年初頭、たまたま障害者向けのレジャー情報誌「WE'II」で「海外個人旅行」の特集を組むことになり、現在の状況がどうなっているか興味もあってお仕事を引き受けました。その直後にこのバリアフリー旅行ハンドブックのお仕事の話が有り、「WE'II」の取材も役に立つと思い受けることになりました。

 因みに(財)日本旅行業協会JATAというのは国内・海外旅行を販売するの旅行会社の業界団体です。加盟は1323社。旅行に関する消費者からの苦情を受け付けたり、旅行会社が倒産した時に旅行に行けなくなった消費者にあらかじめプールされた会費から弁済金を支払ったりなど色々な側面から旅行会社をバックアップする業界団体です。この「バリアフリー旅行ハンドブック」はJATAの社会貢献委員会のバリアフリー旅行部会が出版しました。

 出版の経緯ですが、平成11年にJATAでは「ハートフルツアー」という旅行業者向けのハンドブックを作りました。これは障害のあるお客様を受ける時に対応の一本化を図る為で、障害によって聞くことも違うので対応を定めて手配や旅行をスムーズに行う為の物です。その次は旅行ユーザー向けということになったのです。こういう本を出すことによって旅行会社に自覚を持ってもらうという啓発の意味も有ります。

 まず各旅行会社にアンケートを取りました。障害のある人からの旅行の申し込みを受けたことが有る会社は124社(約10%)延べ件数は3670件延べ人数は196,840人でなかなか良い数字だと思えます。受入態勢も整ってきているようです。

 ハンドブックでは、まず国内旅行・海外旅行のシミュレーションプランを作り、その中で上げました。


国内編

神社、仏閣、テーマパークの乗り物。を取り上げました。
――東京在住の親子3世代が(祖父が杖歩行者)が京都、神戸、大阪を旅する設定です。――
 旅はそれぞれのパーツの組み合わせなので、パーツごとのバリアフリー事情を調査して感じたことは次のようなことです。

○タクシー: 全国的に福祉車両の配車は進んできている。福祉輸送を行っている事業者は746社、寝台専用車352両、車椅子専用車165両など(全国乗合自動車連合会)
○長距離フェリー: 盲導犬も受入れる。タラップの昇降はスタッフが手伝う。(アンケートより)
○国内航空会社: いい意味で横並び。各社ほぼ統一した対応で、利用者は安心して利用できる。旅行会社を通しても手配の流れが確立している。
○テーマパークの
 アトラクション:
「身長制限、○m以上歩けることなど」規定が明確。
○JR:  新幹線や特急などには体が不自由な人の為の席や個室が有る。ここはけがでギブスをした人でも利用できる。この席の予約方法についてはJR各社によって(取材は3社)対応に違いもあったが、ハンドブックでは以下のように統一せざるを得なかった。
「この席を利用するには乗車駅に電話をして、駅に出向いてきっぷを受け取る必要がある。なおかつ旅行会社がこの作業を代行することはできない。」
 一般席は最寄りのJR駅のみどりの窓口で買えるのに比べ、かなり面倒な手続きが必要になる。そして旅行会社がこの部分を代行できないというのも改善の余地があるのでは。こうした手続きの面でのバリアフリー化を強く望みたい。

海外旅行編

―――大阪在住のご夫妻、ご主人が手動の車椅子を利用、休暇を利用したハワイ旅行。飛行機とホテルがセットで後は自由行動のフリープランツアーを予約。―――
質疑応答
文字も大きくて読みやすい本です。取材方法は?
国内の航空会社やフェリー会社、観光施設はアンケート、あとは必要に応じて広報に取材しました。海外事情など自分の知識で書いた部分もあります。
オストメイト(人工肛門、人工膀胱利用者)へのヒアリングはされているのか?
していません。
団体の利用があるとバリアフリー機器が足りなくなることがある。JATAで貸出しなどが行えないか?
JATAでは組織的に難しいと思う、しかし他の団体、ナショナルセンターのような物を作って、そこで機器の貸し出しや、情報収集を行うなどが考えられる。
リフトバスを使ったツアーは費用が高くなるがどうしてか?
購入費用、維持費が高い。バス会社だけを責めらない。
この本の入手方法は?
マスコミや自治体などに配布している
その他下記のような意見も寄せられました。

●なお「バリアフリー旅行ハンドブック」は JATAのウェブサイトからも申し込み購入することが出来ます。
日本旅行業協会(JATA)
100-0013 東京都千代田区霞ヶ関3−3−3全日通霞ヶ関ビル3階
03−3592−1276 
URL http://jata-net.or.jp
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