1992年7月定例会
「障害者旅行と医療の問題について」
講師:遠藤 尚志先生(東京都多摩老人医療センター)
日時:1992年7月9日(木)19時15分〜21時45分
会場:JTB本社3階プレゼンテーションルーム
参加者:42名
遠藤さんのファンが、会場に10名程来られ、賑やかな会に。遠藤さんは失語症友の会ヨーロッパ旅行団(ロンドン・スイス12日間の旅/6月22日〜7月3日)を終えられたばかり。参加者は、患者16人、家族11人、看護婦やヘルパー療法士など30人の計57人。ツアーのビデオを上映して会は始まりました。
まず、遠藤さんより全体の説明。
失語症とは、脳卒中の後遺症として起こる言語障害。右半身の麻痺を伴うことも多く、日本では、毎年1万人ぐらいが失語症となって治療をうけています。患者者数は10万人、とも20万人ともいわれています。友の会は、病院やリハビリセンターでの言語治療を終えた患者が定期的に集まり、集団訓練や会話、ゲームなどを楽しみ、情報交換をする組織で、120団体あまりが活動中。
今回の旅は、イギリスの失語症友の会の創始者ダイアナ・ロー女史とその仲間たちと交流することを目的に、それだけではつまらないので、スイス・マッターホルンの眺望を加えました。
1990年の12月から準備を初め、当初は2〜3家族で行く予定でしたが、うわさを聞きつけ、希望者が増え、それから旅行会社のような手配も始まり大変でした。料金は、全員が同一。外部からの援助も求めませんでした。途中、何度も止めたくなりましたが、患者の「生きていて良かった」の感想に、行ってみてよかったと思います。
ビデオで見るイギリス「成人失語症者のための行動委員会」との交流パーティや青空の下でのマッターホルンの神々しい美しさなど、感動的でした。
但し、遠藤さんからは問題点として、@現地の手配会社が最悪で、ロンドンのホテルは車イスで利用しにくく、食事もひどかった。A海外旅行傷害保険では、既往症の再発については担保されない。これは、脳卒中後遺症者にとっては重大な問題。B主催責任者が計画の立案・交渉事務処理を行い、現地では、4人の保健婦がリーダーになる、という今回の旅行形態では、特定の個人が過大な負担になる。Cボランティアの費用を同額でよかったかどうか疑問、が指摘されました。
以上